きっかけはクラスメイトの間で流行っているゲームだった―
2ショットダイヤルで中年男性相手にエロい事を囁き、
呼び出したあと、その様子をこっそりうかがう。
勿論こちらの素性は明かさないし、決して姿も見せない。
皆で物陰からただ嘲笑し、それで終わり。
ある日の帰り道、電話ボックスを見つけた内気な少女「羽村ゆうき」は
テレホンカードを所持している事に気付く。
それは甘い誘惑だった。友人関係でストレスを抱えるゆうきはついつい受話器を手にしてしまう。
『それはほんのきまぐれ、少しばかりの火遊びのつもりだった。
いつもみんながやるように、たまったストレスを発散するだけ―。』
しかし、繋がった相手は先ほど友人達に騙された男であった。
不運にも居場所を知られたゆうきは、電話ボックスの中でその『ツケ』を支払うこととなる。