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ガチャっと玄関のドアを開けると、そこには出迎えてくれる可愛い女の子がいた。
今日からうちに泊まり込みで家政婦をしてくれるサキちゃん。
働くにあたって俺が指定した清楚なメイド服に身を包み、照れたように玄関先に立ち尽くしている。
まだ緊張しているのか、俺が帰ってきてもお決まりの言葉が出てこないようだ。

「ただいま、サキちゃん」

俺が声を掛けると、はっと思い出したように笑顔で返してくれた。

「おかえりなさいませ、ご主人様!」

独り暮らしの俺にとって、その笑顔は枯れ切った大地を潤すがごとく、ここ数日激務続きの疲れ切った心に染み渡っていくようだった。
可愛い女の子がいる生活は、何にも代えがたいものがある。

一週間の契約だけど、彼女にはしっかり『役目』を果たしてもらわなければ・・・。

「それじゃあサキちゃん、早速例のやつを頼むよ」

「ほ、本当にやるんですか・・・?」

サキちゃんは恥ずかしそうに困った顔を見せるが、約束は約束。
俺はそういう契約の元、彼女を雇ったのだから。今更できないとは言わせない。

「サキちゃんだって、お給料もらえないと困るでしょ?」

そう、彼女は愛する彼氏との結婚式を挙げたいのだが、そのお金が足りずに困っているらしいのだ。
それで金払いの破格なこの家政婦の募集を見つけて応募してくれたらしい。
こんなに可愛い子が応募してくれるなんて思わなかったから、面接に来た彼女を見て、俺はすぐに採用を決めたというわけだ。

自分がご主人様に仕えるメイドさんという立場になったからか、サキちゃんは常識的に考えれば受け入れがたい要求でも、渋々ではあるが聞いてくれるらし
い。
それならばと思って、俺には少しだけ邪な心が渦巻いてしまった。
こっちだって高い賃金を払って雇っているんだ。
少しくらい意地悪してもバチは当たらないだろう。

彼氏クンごめんね、君への愛を利用して、可愛い彼女を結婚前に美味しくいただいちゃいます♪